30代からの韓国留学体験記:『在日コリアンが韓国に留学したら』

【無類の本】

『在日コリアンが韓国に留学したら』(韓 光勲著、ワニブックスPLUS新書)は、在日コリアン三世である著者が30歳で韓国に留学した体験を綴ったエッセイです。K-POPへの興味をきっかけに、韓国での生活や学び、アイデンティティの葛藤などをリアルに描いています。本書は、JB Pressの連載を大幅に加筆・修正して書籍化されたものです。

📘 本書の概要

著者は大阪生まれの在日コリアン三世で、元毎日新聞記者。K-POPグループ「TWICE」への興味をきっかけに、韓国への留学を決意。韓国での生活や学びを通じて、在日コリアンとしてのアイデンティティや日韓関係について深く考察しています。

🔑 主なポイント

1. 韓国での生活のリアル

韓国籍でありながら、スマートフォンの契約に苦労するなど、在日コリアンとしての立場からくる予想外の困難が描かれています。また、現地の韓国人から英語での会話を求められるなど、文化的なギャップも浮き彫りにされています。

2. 日韓関係の現実

韓国の学生たちとの交流を通じて、日韓関係に対する若者たちの冷静な視点や、歴史認識の違いなどが語られています。著者自身の体験を通じて、両国の関係性を再考するきっかけとなります。

3. リスキリングとしての留学

30代での留学は、単なる語学習得だけでなく、自己成長やキャリアの再構築としての意味も持っています。著者は、語学堂での学びを通じて、新たな視点やスキルを獲得しています。

4. K-POPと文化の力

K-POPへの興味が留学のきっかけとなったように、音楽や文化が人々の行動を動かす力を持っていることが示されています。韓国の学園祭でのK-POPアーティストのパフォーマンスなど、文化の熱気が伝わってきます。

✨ この本の魅力

1. 誠実な自己開示

著者は、自身の体験や感情を率直に綴っており、読者はその誠実さに引き込まれます。在日コリアンとしての葛藤や、韓国での生活のリアルが生々しく描かれています。

2. 多角的な視点

元新聞記者としての経験や、社会学の研究者としての視点から、韓国社会や日韓関係について多角的に分析しています。エッセイでありながら、深い洞察が得られます。

3. 共感を呼ぶストーリー

K-POPへの興味から始まった留学というストーリーは、多くの人にとって親しみやすく、共感を呼びます。また、30代での挑戦という点でも、多くの読者に勇気を与える内容です。

👥 こんな方におすすめ

  • 韓国留学やK-POPに興味がある方
  • 在日コリアンや多文化共生に関心がある方
  • 30代でのキャリアチェンジやリスキリングを考えている方
  • 日韓関係や国際交流について学びたい方

📚 おすすめの読み方

1. 自分のペースで読み進める

本書はエッセイ形式で読みやすいため、通勤時間や就寝前など、自分のペースで読み進めることができます。

2. 自身の経験と重ね合わせる

著者の体験を通じて、自身の留学や異文化体験と重ね合わせながら読むと、より深い理解が得られます。

3. 関連書籍と併読する

日韓関係や在日コリアンに関する他の書籍と併せて読むことで、より広い視野を持つことができます。

📝 まとめ

『在日コリアンが韓国に留学したら』は、在日コリアン三世である著者が30歳で韓国に留学した体験を綴ったエッセイです。K-POPへの興味をきっかけに、韓国での生活や学び、アイデンティティの葛藤などをリアルに描いています。本書は、JB Pressの連載を大幅に加筆・修正して書籍化されたものであり、韓国留学や日韓関係、多文化共生に興味がある方にとって、貴重な一冊となっています。

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